総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
不安で汗ばみ、冷たくなった手にぬくもりが伝わる。
「おに‥‥ヤミ」
"お兄ちゃん"そう呼ぼうとしてやめた。
もう、嘘か誠かなんてわからない。
もしかしたら、あたしたちを惑わせる嘘だったかもしれない。
けど、きっとヨウのことのようにこれも"真実の一部"だろう。
それは、ヤミの顔に大きく書いてあった。
あたしが、言い直したのに気づくとヤミはフッと笑って。
「少しだけ‥‥‥昔の話をしようか」
ヤミは何かを思い出すように、顔はシン達を見ていたけれど視線はどこか遠くを捉えていた。
左手が、段々と温もりを取り戻していった。
「おに‥‥ヤミ」
"お兄ちゃん"そう呼ぼうとしてやめた。
もう、嘘か誠かなんてわからない。
もしかしたら、あたしたちを惑わせる嘘だったかもしれない。
けど、きっとヨウのことのようにこれも"真実の一部"だろう。
それは、ヤミの顔に大きく書いてあった。
あたしが、言い直したのに気づくとヤミはフッと笑って。
「少しだけ‥‥‥昔の話をしようか」
ヤミは何かを思い出すように、顔はシン達を見ていたけれど視線はどこか遠くを捉えていた。
左手が、段々と温もりを取り戻していった。