総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
小さい時の記憶を思い起こそうとすると、靄がかかったように思い出せない場面がいくつもある。
どうして思い出せない?
事故に遭ったとかそんなことは今まで一度もなかった。
じゃあ、なぜ。
それは、あたしがあたし自身の記憶を疑ってるから。
信じてないから。
あたしの周りは嘘だらけだった。
そんな中で過ごしたあの時間も、嘘なんじゃないか。
そう思ってる時に繋がれた左手。
その感覚だけは、今は嘘じゃないと思えるんだ。
だから。
「嘘はもう聞き飽きた。真実を教えて。」
どうして思い出せない?
事故に遭ったとかそんなことは今まで一度もなかった。
じゃあ、なぜ。
それは、あたしがあたし自身の記憶を疑ってるから。
信じてないから。
あたしの周りは嘘だらけだった。
そんな中で過ごしたあの時間も、嘘なんじゃないか。
そう思ってる時に繋がれた左手。
その感覚だけは、今は嘘じゃないと思えるんだ。
だから。
「嘘はもう聞き飽きた。真実を教えて。」