総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】

偽りのパンドラ ~ヤミside~

レナと出会ったのは俺とシンが5つレナが4つの時だった。


その日俺とシンは公園で鬼ごっこをしていた。


前を見ていなかったシンの前にいきなり現れた女の子。


「うわっ」


「きゃっ」


案の定ぶつかって、二人共が派手に転んでしまった。


「だ、だいじょうぶ?ふたりとも」


「あぁ、俺はな‥‥。けど」


シンはバツの悪そうな顔をして、自分が転ばせてしまった女の子を見た。


公園じゃよくある話だ。


知らない奴とぶつかって相手に、怪我を負わせてしまう。


彼女の小さな膝から、赤い液体がにじみ出ていた。


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