総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
孤独な姫
ヤミが‥‥‥あたしの前を去る?
ドクン‥‥‥‥‥っ
あたしの心臓が大きく跳ねた。
言い知れぬ不安があたしを飲み込む。
ヤミにすべてを聴き終わった時、いつの間にか繋いでいた手が解けていることに気がついた。
あたしは、本当の記憶に偽りの記憶を重ねて生きてきた。
ヤミは偽りの記憶を守るために、あたしの手を握ってくれた。
ヨウはあたしの本当の思い出を守るために、笑ってくれた。
じゃあ、シンは?
ゆっくりと視線をシンに向けた。
そこに‥‥‥‥‥あたしの知っているシンはいなかった。
いつも、気だるそうに、この世界そのものを嫌うような目つきだったシン。
ドクン‥‥‥‥‥っ
あたしの心臓が大きく跳ねた。
言い知れぬ不安があたしを飲み込む。
ヤミにすべてを聴き終わった時、いつの間にか繋いでいた手が解けていることに気がついた。
あたしは、本当の記憶に偽りの記憶を重ねて生きてきた。
ヤミは偽りの記憶を守るために、あたしの手を握ってくれた。
ヨウはあたしの本当の思い出を守るために、笑ってくれた。
じゃあ、シンは?
ゆっくりと視線をシンに向けた。
そこに‥‥‥‥‥あたしの知っているシンはいなかった。
いつも、気だるそうに、この世界そのものを嫌うような目つきだったシン。