総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
失くした獲物に獣は月に吠える
あたしの心にストンと入ってくるこの声は‥‥‥。
「ルイ‥‥‥」
特攻服のあちこちに赤い染みがある。
おねぇさんの血かな。
「どういうことだ」
ヒサが低い声を出した。
ルイにヒサがこんなにも低い声を出したことがあったっけ。
ううん、あたしが知る限りそんなことはなかった。
「そのままの意味です。少し落ち着いてください」
ルイがいつもどおりの口調で話す。
けれど、ヒサは。
「悪いが、冷静になんてなれねぇな」
「ルイ‥‥‥」
特攻服のあちこちに赤い染みがある。
おねぇさんの血かな。
「どういうことだ」
ヒサが低い声を出した。
ルイにヒサがこんなにも低い声を出したことがあったっけ。
ううん、あたしが知る限りそんなことはなかった。
「そのままの意味です。少し落ち着いてください」
ルイがいつもどおりの口調で話す。
けれど、ヒサは。
「悪いが、冷静になんてなれねぇな」