総長が求めた光 ～Ⅲ神と獣～【完】

それに、警察の人でセイタさんが大きな闇組織をひとつ潰したとか。


本当に楽しそうで、あたしここにいてもいいのかなって思って部屋を出ようとしたんだけど、コウくんに止められたんだよね。


『一緒に聞いてて。起きたら話してあげてください。兄貴、きっと驚くから』


笑う姿には、ヒサの面影があった。


コウくんの話はすごく楽しかった。


また一つ、ヒサのことを知ることもできた。


それが、一番嬉しかった。


「あとね、メンバーも来てくれたっけ」


みんな、交代で一緒にヒサが起きるのを待ってくれた。


その時に、みんなの戦いがどうだったのかを聞かせてくれた。


一番衝撃的だったのが、ユウコだった。


まだ、顔に残る大きなガーゼと目の腫れがそれが本当だってことを物語ってた。