総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
「きょ、今日ってキャベツの特売日だよねっ」


な、なんてぎこちないしゃべりかたっ。


けど、アキはあたしの意図に気付いてくれたようで。


「ど、どうだったけー。確かルイが大量に買い込んでるのを見たことあったような、なかったようなー」


ちらりとヒサを見ながら話を合わせてくれた。


そーっとヒサの顔色を伺うと、眉がぴくっと動くのが見えた。


"あと少しだっ"


あたしとアキが初めて以心伝心することができた瞬間だった。


だけど、キャベツ以外でヒサの興味をひけるようなことが思い浮かばない。


「どうしよう‥‥」


「‥‥‥‥‥」


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