総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
腰辺りを両手で掴まれて、そのままベッドへ引き寄せられる。


「ちょっとちょっとー。今俺が充電中だったんですけどー」


口を尖らしながら、あたしをそのまま流れに任せて離す。


「気づいたなら、気ィ効かせて出てけよ」


「はいはい。充電もしたし。お前が目覚めたこと、他の奴らにも言っとくよ」


ウィンク一つを残して、病室を去っていったアキ。


残されたのは、未だ整理がつかないあたしと目覚めてすぐに、不機嫌になった獣。



まずい‥‥喰われるっ。


「クソっ‥‥アキの匂いがする」


「前も思ったけど、ヒサって鼻がいいよね」


ぎゅっと強く抱きしめられて、だけど後ろからのせいであたしが抱きしめ返すことができない。


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