総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
お互いの存在を確かめるように、おでこをコツンとくっつけた。


息が触れ合う距離。


なんでだろう、今日はドキドキしない。


どっちかっていうと、安心‥‥してる。


あたしの目に映るのは、一匹の獣。


彼の目に映ってるのはあたし‥‥。


あたしだけが、映ってる。


あぁ、やっと‥‥


「繋げる‥‥っ」


また歪んでいく視界。


前は、繋げなかった手。


繋ぎたかった手。


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