総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
まぁ、その後ヒサ母が来てまたヒサがやつれたのは言うまでもない。


「ルイー豆腐サラダがない」


「今作ってるから、あっちのから揚げ油から上げといて」


「ん」


レタスをちぎりながら、病室から出て行った時のレナちゃんの表情を思い出していた。


目を真っ赤にして、ぎこちない笑顔を俺に向けた。


素直に、喜べない‥‥そんな感じの笑顔だった。


あれは‥‥一体どうしたんだろう。


「ルイ、大量に作ってくれるのは嬉しいけど‥‥」


「え?‥‥あっ!」


目の前には、山積みになったレタス。


やってしまった‥‥。


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