総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
低く俺たちにとっては少し懐かしい声が、部屋に響いた。


「ヒサ‥‥」


まだ松葉杖がないと歩けないヒサの手を取ってレナちゃんも一緒に入ってくる。


「ちょ、何入ってきてんだよーヒサ!」


「あ?」


「飾り付け終わるまで入ってくんなって言っただろ!?」


「だから、腹が減ったって言っただろうが」


「誰も要件を言えなんて、一言も言ってないんですけど。ちょっと~赤ずきん~この変なのどうにかしてぇ?」


レナちゃんも苦笑いでアサを見てる。


とにかくだ‥‥。


「ヒサ、お前もっかい部屋に戻ってろ」


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