総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
ヒサが右手を後ろに回し、ルイから何かを受け取る。
丸まった紙?
それを、ヒサはテーブルの上に広げた。
地図だ。
それは、狂獣連合のテリトリーと天神連合のテリトリー全体が把握できるほどの大きな地図だった。
「いいか、霧猫が先陣を切る。2番街ARESのとこに行け。」
「わかった。レナ、ARESはどんなチームだ。」
ARES・・・。
「ARESは、主に敵に奇襲をかける部隊だった。」
「俺らで言う闇虎だな。」
「うん、総長であるジュンは目が悪かったけど耳がとてもよかった。だから、目に見えるものよりは音で聞こえたものを潰すって感じの人だった・・・。」
たぶん、天神連合のなかで一番不気味な人だった。