総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
考えただけでも吐き気がする。
「シュウ、場所はどこだって?」
運転をしながら大声でシュウに尋ねる。
もう少しで大通りの交差点に差し掛かる。
早く言わないとどっちに曲がるかがわからねぇ。
「ここら、一帯だ!」
シュウの声が俺に耳に響く。
血の匂いが少しだけ俺の鼻をかすめた。
何だ、今の・・・!?
横でシュウを見るとシュウも感じたらしく顔をしかめていた。
交差点の信号が赤に変わる。
ゆっくりとブレーキを踏み止まろうとしたとき、俺は目を疑った。