総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
大柄な男は、カイリという。
小柄なほうがユウマである。
「ルイさん、ご無沙汰してます。」
ユウマが丁寧にお辞儀をする。
その半歩後ろでカイリがゆっくり頭を下げた。
だから、俺組に何も関係ないからそんな礼儀正しくしなくていいから。
前に2人にそう言ったことがあるが、2人は。
「ヒサ坊ちゃんの右腕と聞いてます。俺らなんかよりもはるかに上の方なんスよ。ルイさんは。」
そう言って2人とも、聞いちゃくれなかった。
2人とも結良組の構成員である。
「ルイさん、おやりが上がれともうひてまふ。どうろ。」
マサが、俺にスリッパを出しながら小さく礼をする。