総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
「まぁ、そちらも良しとしましょう。こちらでは、特に何事もなく平和です。まぁ、私たちからすれば嵐の前の静けさって奴ですね。」
ズズっとお茶を啜るセイタさん。
「我々としては、天神連合を通して麻薬の密売ルートを知り、捕まえる。それが、今回の戦線での我々の考えです。」
なるほどな。
つまり俺たちは。
「そのルートを知るための手駒ですか。」
「捉え方はそちらにお任せします。せめて乱闘する場所を教えていただければその地域の住民の安全は、我々が保障しましょう?」
取引かよっ・・・食えねぇ奴だ。
「わかりました。鬼蜘蛛を通してお知らせいたします。」
「結構。」
セイタさんは、キセルを銜えなおしニヤリと笑う。