総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
護りたいもの、奪いたいもの
傷ついた鷲。
シュウが帰ってきたとき、特攻服に血がついててあたしは倒れそうになった。
「シュウ!どうした、その血っ!」
ユウコがシュウに駆け寄る。
シュウは、ヒサのほうを見ると悲しそうな顔をした。
「シュウ、ご苦労だった。今夜が戦争になる。休んどけ。」
シュウは何も言わず、自分の部屋へ行った。
あたしは、おなかに回るヒサの腕を振りほどいてシュウの元へ走った。
「おい!レナっ!?」
後ろでヒサがあたしを呼ぶ声が聞こえる。
ずっとそうやって呼んでてね?
あたしの帰る場所がわかるように・・・・。
「シュウ!」