総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】
「姫は優しいね・・・・。」
シュウが頭をあたしの肩に乗せる。
ふわふわの髪が顔にあたってくすぐったい。
「俺は大丈夫だよ・・・。姫が傍にいてくれるなら、いつだって騎士(ナイト)になれるんだから・・・・。」
「それでも、傷つくとこは・・・見たくない・・・っ。」
「俺が傷ついたら・・・悲しむの・・・・?」
シュウがなんだか驚いたような声で尋ねる。
「当たり前じゃん。他の誰が傷ついてもあたしは悲しいよ・・・。」
「フフッ。姫は本当に優しいね・・・・。」
シュウが優しく微笑む。
「あたしは、いつだってシュウの帰る場所でありたい・・・・。」
「俺も、むさ苦しい野郎だけより、姫がいてくれたほうがずっといい。」