総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】

「姫は優しいね・・・・。」


シュウが頭をあたしの肩に乗せる。


ふわふわの髪が顔にあたってくすぐったい。


「俺は大丈夫だよ・・・。姫が傍にいてくれるなら、いつだって騎士(ナイト)になれるんだから・・・・。」


「それでも、傷つくとこは・・・見たくない・・・っ。」


「俺が傷ついたら・・・悲しむの・・・・?」


シュウがなんだか驚いたような声で尋ねる。


「当たり前じゃん。他の誰が傷ついてもあたしは悲しいよ・・・。」


「フフッ。姫は本当に優しいね・・・・。」


シュウが優しく微笑む。


「あたしは、いつだってシュウの帰る場所でありたい・・・・。」


「俺も、むさ苦しい野郎だけより、姫がいてくれたほうがずっといい。」


< 95 / 373 >

この作品をシェア

pagetop