ツキウサギ
「いじめられてたんです…学校で…」
「いじめ?」
「はい…だけど、誰も助けてくれなかった…だから…死にたかった…」
「つらかったよね…」
「生きてる実感がわかなかった、家でも、学校でも、居場所なんてなかった…死んだ方がマシだと思った…
でも、さっきのお姉さんの話聞いて、死ななくて良かったって思えた、ありがとう」
彼女の顔から笑顔が溢れていた。
「良かった…じゃあ、この傷手当てしてもいいかな?」
「うん」
「楽美、傷の手当てを」
「はい」
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