【完】こいかたおもい。Ⅰ

「遼太はもしかしたら彼女なんていないかもしれない」

「そんなことない…」

「え?」

「椎名くんは、嘘をつくような人じゃないよ…。湊くんだって知ってるよね?」

そんな嘘、つかない。

「そうだね…」

しばらく、無言が続いたあと。

キーンコーンカーンコーン

予鈴がなった。

「じゃあ、またね…」

「うん」

ちょっと気まずくなってしまった。
< 128 / 233 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop