【完】こいかたおもい。Ⅰ
その日から、心の中ではだめだと思っていても、授業中に斜め前の椎名くんを見ることが多くなっていた。
目が合いそうになったら玲に話しかけたり、我ながら上出来だと思う。
でも、私には湊くんもいるし、椎名くんには明菜ちゃんもいる。
1回振られたくせにひきずるなんて、カッコ悪いよ…。
そうして心の中に押さえ込んでいた。
そんなある日。
廊下でばったり相沢先輩と会った。
「あら」
「こんにちは」