【完】こいかたおもい。Ⅰ

玲に話そうと思って教室に戻ろうとしていたとき、

「お前、ちゃんとわかってんのか?」

「はい」

2人の男の声がした。
片方は私の知っている声。

そーっと、ばれないように覗き込む。
湊くんと…誰?
ネクタイの色が違うから部活の先輩とかかな。

「俺らのチームにお前が必要なんだ。
だから、彼女いるかもしれねぇけど、朝練来なかったり、自主練しなくて帰るのは控えてくれ。大会も近いんだし」

「…」

湊くんは、つきあいだしてから朝はいっつも私を迎えに来てくれた。
そして帰りはほとんど私と一緒に帰ってくれた。

朝練無いって言ってたし、部活も終わったから来たっていってたのに…。

嘘、ついてたの?
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