【完】こいかたおもい。Ⅰ

「…祐亜ちゃん?」

「もう一回…」

「…え?」

「もう一回、さっきのして」

「…え?」

勇気をふりしぼってだした言葉。
もう一回湊くんに包まれてみたい。

「ぎゅーてして、キスも…」
ここまで言ったときの顔はきっとりんごみたいだっただろう。

「僕が泣いちゃいそうだよ…」

「最後だから…っ」
そう言って押し切った。
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