私の刑事さん

私は海斗さんに少しだけ弱音を吐いた。

まだ全部を話す勇気はないけど

初めて誰かに

“助けて”

って言った。

海斗さんは、私の“助けて”を受け止めてくれた。

いつものニンマリ笑った顔で

「任せろ、俺が守ってやる」

って言ってくれた。

そしていつも見たいに優しく頭を撫でてくれた。

初めてこんなに温かくて、幸せな時間を過ごした。

初めて秀ちゃん以外の人の存在を大きく感じた。

海斗さんといると私はまだまだ何も知らないと思う。

だけど、全部海斗さんが優しく教えてくれる。

「もう、絶対俺から離れんなよ?」

「はい!」

私にとって海斗さんは凄く逞しい存在だった。

海斗さんがいれば何も怖くない

海斗さんと一緒なら私も素直に笑える日が来るかもって思えた。

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