私の刑事さん

海斗さんは私が虐待を受けていた事を言った日から

すごく、私の心配してくれた。

『俺がいないときは家から出るな』

『家に行くときは俺も行く』

海斗さんの心配して言ってくれる一言が嬉しくて

気付いたら私はリスカをやめていた。

自傷行為をやめていた。

体の傷が一つずつ、ゆっくり消えていった。

海斗さんは私が眠れない時、いつも寝るまで頭を撫でてくれる。

まだ、何日間しか経ってないけど、私は素直に笑って生きてた。

「ごめん今日も遅くなる…」

幸せだけど辛いこともある。

「大丈夫ですよ。お仕事頑張ってください!」

海斗さんは刑事だ。

だからすごく仕事が忙しくってほとんど夜しか会えない。

でも、疲れてるからすぐ寝てしまう…

「本当ごめんな」

海斗さんはソファーで沈んでいる私の頭を撫でた。

「大丈夫です」

仕事で会わないのは我慢できる。

一番心配なのは


海斗さんが無事に家に帰ってくること


今、海斗さんは殺人事件を担当している。

この事件の犯人は一人じゃなくて組織って言われるくらい大きい。

だから犯人の誰かが捕まらないように刑事さん達を殺す可能性が大きい。

もし、海斗さんに何か遭ったら私は生きていけない。




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