私の刑事さん

何だろう…

海斗さんが私の前に座った。

「事件が解決するまで、お前も危ない…分かるな?」

「…はい…」

「犯人はここにお前がいることを知ってる」

………

嫌な予感がする…

「でもお前を家には帰せない。……だから、しばらくの間、俺の実家にいてくれないか?」

「……それって…」

離れ離れになるの…?

「これはお前を守る為だ、分かるか?」

何て言えばいいの…

「…海斗さんと、いたいよ…」

離れるなんて無理だよ…

「今、俺といるのは危険すぎる。犯人が狙ってるのは俺だ」

「でもっ…」

「美奈、お願いだ…絶対迎えに行くから」

いやだ…

何で…?

離れるなよって言ったくせに…

「…海斗さんの……嘘つき!!」

言ってしまった…

一番言いたくないことを。

私は家を飛び出した。

今度は捕まらなかった。

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