私の刑事さん


「美奈?」

しばらくすると海斗さんがきた。

「海斗さん…やだよ、怖いよ」

「ごめんな、変わってもらったから」

私は海斗さんに事情聴取されることになった。

「いいか美奈、嘘はなしだぞ?」

「…はい」

「よし、まず一つ目、何であの男を知ってた?」

私は秀ちゃんのことを話した。

海斗さんは一言も言わず静かに私の話を聞いてくれた。

「じゃあ、虐待は兄が殺されたのがきっかけってことか?」

「はい…」

海斗さんは大きくため息をつくと難しい顔をした。

「お前の、体の傷は全部親がつけたものなのか?」

「いえ、自分でしたのもあるし、親がしたのも…」

「自分で!?自傷行為ってことか!?」

海斗さんの顔が怖くなった…

「…はい…」

「お前バカだろ!!何してんだよ!!」

「すみません…!!」

怖い…

突然、海斗さんは何も言わなくなった。


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