私の刑事さん

「美奈…」

「海斗さん…なんか、私一人になっちゃった!もうどーしよ!!
家出なんかするからだね!!あぁ、やだなぁ私!あはははっ!!」

「強がんなよ」

海斗さんは力強く私を抱きしめた。

「美奈のバカ!!本当、何一人になってんだよ」

「海斗さん…っ…ぅわああああん、わああああん!!わああああっ!!…」

どうしてだろう…

何で私何だろう…

本当にあの時私が死んでたら

もっと楽な人生だったのに…

海斗さんと出会ったから

誰かを大切に思うことを知ったから

大切な人を失った後の世界を知ったから

大切な人を失う悲しさを知ったから

こんなにも大きな苦しみを知ったから…

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