私の刑事さん

オードブルとケーキを食べキッチンで皿を洗っているときだった。

「美奈」

後ろから海斗さんに抱きしめられた。

「はい」

「今日はありがとな、すげぇうまかった」

海斗さんの石鹸と煙草の香りがフワッと香った…

「良かったです、喜んでくれて」

皿を洗い終わって、ソファーでテレビを見ている海斗さんの隣に座った。

「クリスマスにニュースですか?」

「俺は刑事だぞ、毎日見るさ」

「でも~…」

私が拗ねて俯くと海斗さんが私を抱きしめて耳元で

「メリークリスマス、美奈」

って囁いてくれた。

「海斗さんの、バカ…」

そんなことされると心臓が止まりそうになる…

「お前に言われたくねぇよ」

海斗さんが手を首に回してきた。

鎖骨に一瞬冷たいものを感じた

「プレゼント」

私の首に小さなハートが光っていた。

「!…これ、かわいい!!」

「外すなよ?」

「はい!ありがとうございます!!あ、私も…」

私は今日買ってきた財布を渡した。

「高かっただろう!?」

「はい、少し…」

「ありがとな、大事にする」

海斗さんは私の頭を優しく撫でた。
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