もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
「何、何っ、どうしちゃったのーっ!?」


「あっ、ちょっと……、勝手にアドレス教えちゃって」


心配する工藤に、優衣はそのまま伝えた。


「……そうだ、ゆいちゃん! 俺にもアドレス教えてーっ」


「えっ、私のですか?」


「そう! ゆいちゃんのアドレス〜っ」


大谷は、工藤と優衣のやりとりを横目で見ている。


そして……、


「アドレスくらい、いいんじゃねぇのーっ」


大谷は、2人の会話に口を挟んだ。


(うわぁーっ、嫌なヤツ!)


「……あっ、いいですよ! アドレスくらい全然OKです」


優衣は、大谷の挑発にのってしまった……。


「やりーっ!」


工藤は張り切って、自分の携帯を取り出した。


「ゆいちゃんも携帯出して」


「あっ」


工藤に催促されて、慌てて鞄の中を探る。
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