もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
第3章 真っ白い冬

憂鬱な約束

初雪が、ひらひらと舞い落ちる……。


夜半過ぎから降り始めたその雪は、夜が明ける頃には全てのものを真っ白に塗り替えていた。


『ユイ、ユイ!』


「うーん、zzz……」


温かいベッドの中で、眠り続ける優衣。


『ユイ、起きてオクレ! 外はもう真っ白ナンダヨッ』


「……雪、積もってるんだぁ」


『積もって積もって、モー凄い事にナッテルヨ! 早く起きて見てオクレ』


「うーん、これからは毎日見れるからいいやっ」


ふかふかの布団に頭までスッポリと潜り、また、眠りに就く。
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