もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
「そうだっ! 素敵なおじさまに、お願いがあります」


礼儀正しい優衣を、警戒するおじさん。


『……ナンダイ!?』


「クリスマスのダブルデートに、付き合って下さい!」


『ダブルのデート?』


「そう! 沙也香から無理矢理誘われてるのっ。ひろ先輩や大谷と一緒に出掛けるんだって」


『オータニとーっ!』


「うん」


『ヤダッ』


「そんなこと言わないで、付き合ってよーっ」


『モノ凄く、寒いし……』


優衣に背中を向けて、お決まりの書き物を始めるおじさん。


「うん、確かに寒いよねっ……。そうだっ、いいこと考えた!」


何かを思い付いた優衣は、サンルームを嬉しそうに出ていった。
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