もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
「おじさん、おじさん!」


『ウーン、zzz……』


「おじさん起きてっ」


眠り続けるおじさんの顔を、覗き込む優衣。


『……ウワァーッ!!』


後ずさりしながら起き上がるおじさん。


「ひとの顔見て、そんなに驚かないでよっ」


『イヤッ、そういう訳じゃナクテ……』


「あっ! そんなことより、見て見てーっ」


優衣は、編みあがったものをおじさんに手渡した。


それを手に取ったおじさんは、首を傾げながら不思議そうに眺めている。


『何ダイ、コレは!?』


「ちょっと早いけど、おじさんへのクリスマスプレゼント」


『ワタシの?』


「そう! おじさんの帽子。おじさん、頭が寒そうだから……」


『ヘッ!? ユイが編んでいたのは、ワタシの帽子だったのカイ?』


「そうだよ! おじさん、被ってみてっ」


『ワタシの……、ワタシの帽子……』


おじさんは瞳をうるうるさせながら、白い毛糸で編まれたその帽子をそっと被ってみせた。
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