もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
『ドーシテモ行かなきゃいけないんデショ!』


「まぁね……」


『ダッタラ、モー楽しんだ方がいーんじゃないのカイ?』


おじさんは優衣の編んだ帽子を被りながら、優衣の顔を覗き込んだ。


「うん、そうだよね……」


ピンポーン♪


気のない返事と同時に、玄関のインターホンが鳴った。


「誰だろう?」


走り出る母親のスリッパの音は玄関で一端止まり、


すぐにサンルームへと上がってきた。


「優衣! 大谷君が迎えにきてるけど……」


「……えっ、なんで!?」


「さぁ〜?」


ニヤニヤと笑いながら、首を傾げる母親。


訳が分からず、2階の廊下から玄関を覗いてみる。


(えーっ、本当に居るーっ!)


「大谷っ、どうしたの?」


「あっ、通り道だから迎えに来てやった」


(あ〜っ、ついでってこと?)


「……ちょっと待っててっ」


「おーっ」
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