もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
サンルームに戻って荷物を抱えると、おじさんの前にしゃがみ込んだ。


「おじさん、行こっ」


『行く気になったのカイ?』


「うん」


薄いピンク色のダウンジャケットのポケットを開いて、おじさんを入れようとした。


その時、


「まさか、妖精さんを連れていく気!?」


母親が、優衣に迫る。


妨害を察した優衣は、乱暴におじさんを掴んでポケットの中に入れると、階段に向かって走りだした。


「ちょっと優衣! 危ないから連れていっちゃダメよーっ!!」


『ンギュ……、オカーサーン!』


急いでスニーカーを履くと、紐も結ばずに勢いよくドアを開けた。


「大谷、行こっ」


「おっ、おーっ?」
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