もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
思わず笑いがこみ上げてくる優衣。


そんな不意をうち、大谷は腕に力を込めて反撃を始めた。


「ちょ、ちょっと」


片足を壁に掛けて、優衣も必死に防御する。


見苦しい2人の争いを、他の生徒達も笑いながら注目している。


踏ん張り続ける優衣に、余裕の笑顔で体制を整える大谷。


門は緩やかに開かれ、支えをなくした優衣は後ろにふらついた。


次の瞬間、大谷はサッと門の中に飛び込んだ。


「俺の勝ちー!」


優越感たっぷりのドヤ顔で走り去っていく。


「もーっ、意味分かんない!」


1日の始まりに異常なまでの労力を使い、朝の任務は終了した。
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