もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
家に辿り着くとすぐに、癒やしを求めてサンルームに向かう。


けれど、そこには先客が……。


先に帰った陽太が、オセロゲームを前にして頭を抱え込んでいる。


すっかりゲームをマスターしたおじさんは最強のオセロの達人となり、我が家のオセロチャンピオン陽太でさえ、もう太刀打ちできない腕前に……。


「あっ、それっ、おじさんちょっと待って」


コマを両手で持ち上げて移動させようとするおじさんに、泣きつく陽太。


「なぁーんだ、陽太居たんだぁ」


「居ちゃ悪いかよっ」


「陽太に勝ち目はないんだから、早く部屋に戻って勉強でもしたら!」


「はぁ〜っ!?」


『ユイ、どーしたんダイ? 穏やかじゃないネェ』


優衣の顔を、じっと見つめるおじさん。
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