もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
「おじさん……。私、なんだか疲れちゃったよーっ」


『サヤカやオータニと、喧嘩でもしたのカイ!?』


おじさんも床に座り、優衣の顔を覗き込んでいる。


「喧嘩なんてしてないよ。沙也香とは、ずっと話もしてないし……」


『話もしてナイ!? ソレではお互いに分かり合えないんじゃないのカイ?』


「まぁね」


『ワタシ達妖精は、以心伝心でお互いを分かり合えるケド、人間てのは、言葉にして伝えなケレバ理解し合えないと聞いてるヨ』


「だいたいの想像は着くけどねっ」


『ユイ! 人間の心ってヤツは自分にしか分からないラシイ。ダカラ、相手の気持ちナンテ分かる訳ないんダヨ! 想像や思い込みで人の気持ちを決めてしまうのは、間違ってるんじゃないのカイ!?」


「でも……」


目を逸らし、ベッドにもたれ掛かる優衣。
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