もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
当たり前のように、通り過ぎていく人達の顔を覗き込む。


日も暮れ掛け、今日も還らなかったと諦め掛けたその時……、


優衣は、汽車から降りてきた1人の青年の顔を見てハッとした。


あの、古の香りがする日本家屋で、大谷にそっくりな軍人達と会議をしていた青年の中の1人である。


あとに続いて降りてくるのも、あの時の青年達に間違いない。


(よかったぁ〜っ! 大谷達、無事に帰ってきたんだぁーっ)


喜びと期待でいっぱいになり、重いお腹を抱えながら人を分けて走り寄る。


優衣に気付いた青年達も、一目散に走りだした。
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