もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
青年達が見えなくなると、脱力した優衣は、まるで魂が抜けてしまったかのようにその場に座り込んだ。


(ここに居る私は、もう二度と、あの大谷には逢えないんだね……。このお腹に居る赤ちゃんは、父親に抱かれることもなく、父親の顔も知らずに生きていくんだね……)


痛すぎる悲しみに、思考回路は停止する……。


心の闇を、1人彷徨う……。


それから、長い時間、優衣はその場を離れられずに居た。
< 283 / 358 >

この作品をシェア

pagetop