もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
そしてまた、突き当たりの部屋の前で立ち止まり、頑丈そうなその扉を開く。


『どうぞ』


吸い込まれるかのように、その部屋の中へと入っていく。


(そうそう! 大谷にそっくりなあの人を初めて見たのは、ここっ)


部屋の中をゆっくりと見渡しながら、奥へと進んでいく。


(確か、この辺に立って……)


目の前には、木製の立派な机が置かれている。


そこに居る優衣は、その机を愛しそうに撫でながら、その椅子に座った。


『そこの引き出しを、開けてごらんなさい』


おじさんが、優しく微笑む。


優衣は、その引き出しをそっと引いてみた。


中には、一通の手紙が入っている。


凄まじい勢いでその手紙の封を切り、きちんと折り畳まれた白い紙を急いで開くと……、


そこには、1行だけの文字が記されていた。


どちらの優衣も、その文字をじっと見つめる……。
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