空の彼方へ
薬の匂いがするのは、この部屋が病室だから。
恋人 空人は幼い時から体が弱く、ついに高校入学と同時に白血病になってしまった。
中学生の頃、大人しい空人と唯一仲が良かった私は、いつの日か空人に惹かれてて。
いつの間にか恋人になっていた。
それでいつの間にか、私は空人のお世話係みたいな存在にもなってた訳で。
「夢乃。午後から講義じゃないの?」
「あぁ、うん。」
「大学生も大変だね。」
時間に流されるまま、私は大学生になってて
このまま空人も
なんだかんだ隣にいてくれると思ってた。