銀棺の一角獣
ライオールの予想外だったのは、ティレルは完全復活はまだだったものの、それなりな力を取り戻していたことだろう。瞬時に彼の前から逃走して、フォークレーア神殿に駆け込んだ。
「それについては今話してもしかたないわ。それよりキーラン様をあなたに預けます」
「かしこまりました」
ジャファールは全てを飲み込んだ顔でアルティナの言葉を受け入れた。
「ディレイニー側はどうなのかしら――デイン、こちらに攻めてくると思う?」
「……とうでしょう」
同席していたデインは首をかしげる。
「軍勢を用意することは可能でしょうが――わざわざ軍を動かす必要があるかどうか。それよりは」
言葉を切って、彼は考え込んだ。
「もし、わたしならば――という仮定で話を進めるならば。キーラン殿下についてはひとまず後回しにいたします。それよりはティレル殿が完全に復活することを阻止する方を取ることでしょう」
「……ということは?」
アルティナは先をうながす。
「それについては今話してもしかたないわ。それよりキーラン様をあなたに預けます」
「かしこまりました」
ジャファールは全てを飲み込んだ顔でアルティナの言葉を受け入れた。
「ディレイニー側はどうなのかしら――デイン、こちらに攻めてくると思う?」
「……とうでしょう」
同席していたデインは首をかしげる。
「軍勢を用意することは可能でしょうが――わざわざ軍を動かす必要があるかどうか。それよりは」
言葉を切って、彼は考え込んだ。
「もし、わたしならば――という仮定で話を進めるならば。キーラン殿下についてはひとまず後回しにいたします。それよりはティレル殿が完全に復活することを阻止する方を取ることでしょう」
「……ということは?」
アルティナは先をうながす。