銀棺の一角獣
「――追い込まれた、ということか?」
戻ってきたルドヴィクは、ティレルに視線を落とす。ミラールはマドレルとセサルをともなってアルティナの側に近寄ってきた。
「別れましょう、アルティナ様」
すぐにミラールは決断する。
「我々が先に行って、敵の目を引きつけます。ルドヴィク――お前はここに残って、アルティナ様をお守りするんだ。いいな?」
「待って!」
アルティナはミラールを呼び止めようとする。ミラールはわずかに頭を下げると、ついてくるようにセサルとマドレルに合図した。そのまま振り返ることなく三人は西の方向へと馬を走らせていく。
「待ちなさ――!」
アルティナは再び声を張り上げた。
「行かせてやれ」
ティレルはアルティナに向かって首を振る。
「あいつらはこのために来たのだから――お前がリンドロウムの森に無事にたどり着く方が先だ。俺だけ着いても意味がない」
戻ってきたルドヴィクは、ティレルに視線を落とす。ミラールはマドレルとセサルをともなってアルティナの側に近寄ってきた。
「別れましょう、アルティナ様」
すぐにミラールは決断する。
「我々が先に行って、敵の目を引きつけます。ルドヴィク――お前はここに残って、アルティナ様をお守りするんだ。いいな?」
「待って!」
アルティナはミラールを呼び止めようとする。ミラールはわずかに頭を下げると、ついてくるようにセサルとマドレルに合図した。そのまま振り返ることなく三人は西の方向へと馬を走らせていく。
「待ちなさ――!」
アルティナは再び声を張り上げた。
「行かせてやれ」
ティレルはアルティナに向かって首を振る。
「あいつらはこのために来たのだから――お前がリンドロウムの森に無事にたどり着く方が先だ。俺だけ着いても意味がない」