銀棺の一角獣
「あいつらは、フォークレーア神殿の前、自分たちは何の装備も持っていない状態からだって生還したんだ。今回だって大丈夫さ」
ティレルの体温がアルティナを安心させてくれる。静かに歩いていくルドヴィクの後を、ティレルは危なげのない足取りでついて行った。
「……ティレル、何もかもが終わったら……あなたはどうするの?」
「気になるか?」
こんな時に意味のない会話で、少しでも気を紛らわせようとした。リンドロウムの森は、ティレルの生まれ育った場所。
そこに向かい――力を完全に取り戻して――ライオールを救い出した、その後に彼がどうするのかなんて、今聞いてもしかたないのに。
「そうだな、まずはお前の宮殿に戻ってたくさんの林檎をご馳走してもらおうか。お前のところの果樹園を世話している男は、いい腕の持ち主だな。甘酸っぱくてうまかった」
「城中からかき集めるわ」
ティレルの体温がアルティナを安心させてくれる。静かに歩いていくルドヴィクの後を、ティレルは危なげのない足取りでついて行った。
「……ティレル、何もかもが終わったら……あなたはどうするの?」
「気になるか?」
こんな時に意味のない会話で、少しでも気を紛らわせようとした。リンドロウムの森は、ティレルの生まれ育った場所。
そこに向かい――力を完全に取り戻して――ライオールを救い出した、その後に彼がどうするのかなんて、今聞いてもしかたないのに。
「そうだな、まずはお前の宮殿に戻ってたくさんの林檎をご馳走してもらおうか。お前のところの果樹園を世話している男は、いい腕の持ち主だな。甘酸っぱくてうまかった」
「城中からかき集めるわ」