銀棺の一角獣
「お願い。寒くなるから――一緒に毛布を使ってちょうだい」
再度懇願してようやく、手にした毛布を受け取ってくれた。ルドヴィクはアルティナを腕の中に招き入れる。寄り添った体温がアルティナを安堵させる。
「ゆっくりとお休みください……できるだけ」
アルティナは目を閉じる。額に唇が落ちてきた。それだけで、満たされるような気がする。
ティレルがゆっくりと歩き回っている足音だけが、闇の中聞こえてくる。もう少しすれば、リンドロウムの森だ。そこに行けば――何もかもが解決するはずだ。
あと少し。
あと二日乗り切れば――アルティナが身じろぎすると、身体に巻き付けられた腕に力がこもった。
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再度懇願してようやく、手にした毛布を受け取ってくれた。ルドヴィクはアルティナを腕の中に招き入れる。寄り添った体温がアルティナを安堵させる。
「ゆっくりとお休みください……できるだけ」
アルティナは目を閉じる。額に唇が落ちてきた。それだけで、満たされるような気がする。
ティレルがゆっくりと歩き回っている足音だけが、闇の中聞こえてくる。もう少しすれば、リンドロウムの森だ。そこに行けば――何もかもが解決するはずだ。
あと少し。
あと二日乗り切れば――アルティナが身じろぎすると、身体に巻き付けられた腕に力がこもった。
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