銀棺の一角獣
確かに手応えを感じた。ティレルの肉体が倒れるのを見た。彼が湖に沈んでいくのも。あれがなかったことと言われても信じることなんてできない。
「わかります。ですから、何かの力が働いたのではないでしょうか? ライディーア王家の者にしか彼を切ることはできないのでしょう?」
「……ええ、だからわたしを連れて行ったのだ、と」
王家の者で、残っているのはアルティナ一人だった。アルティナの身に何かあれば、儀式を行うことはできなかっただろう。
「アルティナ様は、とても……頑張られたと思います。おそらくこの剣は、儀式の中でライディーア王家の者が握った時のみ、ティレル殿の首を落とすことができるのでしょう」
「……では、儀式は成功したと思う?」
「大成功ではないでしょうか。明日にはきっと、ティレル殿は元気な姿で戻ってくることでしょう」
ほっとしたアルティナの目から、大粒の涙がこぼれ落ちる。
「わかります。ですから、何かの力が働いたのではないでしょうか? ライディーア王家の者にしか彼を切ることはできないのでしょう?」
「……ええ、だからわたしを連れて行ったのだ、と」
王家の者で、残っているのはアルティナ一人だった。アルティナの身に何かあれば、儀式を行うことはできなかっただろう。
「アルティナ様は、とても……頑張られたと思います。おそらくこの剣は、儀式の中でライディーア王家の者が握った時のみ、ティレル殿の首を落とすことができるのでしょう」
「……では、儀式は成功したと思う?」
「大成功ではないでしょうか。明日にはきっと、ティレル殿は元気な姿で戻ってくることでしょう」
ほっとしたアルティナの目から、大粒の涙がこぼれ落ちる。