銀棺の一角獣
到着したディレイニー王国の王宮は、立派な建物だった。高い城壁にぐるりと囲まれた王宮は、守りに適した造りになっている。
アルティナたち、ライディーア王国の一行は、すぐに謁見の間に通された。
この部屋は、必要以上に広い。床はよく磨き込まれていて、顔が写るのではないかと思うほどだ。
アルティナが立ったところから何歩も歩かなければ、玉座に到着することはできない。
見事な彫刻の施された玉座に腰を下ろしているライオールは、がっしりとした中年の男だった。金と赤の髪は、彼の険しい顔に勇猛な雰囲気を与えていた――まるで獲物をねらう獅子のような。
紺の地に金と銀で刺繍を施した礼装がよく似合っている。
「ライディーア女王、アルティナでございます。このたびは寛大なお申し出をいただきまして――」
アルティナが身につけているのは黒一色。
あいかわらずの喪服だった。丁寧に一礼するとオニキスの首飾りが揺れて小さな音をたてた。
アルティナたち、ライディーア王国の一行は、すぐに謁見の間に通された。
この部屋は、必要以上に広い。床はよく磨き込まれていて、顔が写るのではないかと思うほどだ。
アルティナが立ったところから何歩も歩かなければ、玉座に到着することはできない。
見事な彫刻の施された玉座に腰を下ろしているライオールは、がっしりとした中年の男だった。金と赤の髪は、彼の険しい顔に勇猛な雰囲気を与えていた――まるで獲物をねらう獅子のような。
紺の地に金と銀で刺繍を施した礼装がよく似合っている。
「ライディーア女王、アルティナでございます。このたびは寛大なお申し出をいただきまして――」
アルティナが身につけているのは黒一色。
あいかわらずの喪服だった。丁寧に一礼するとオニキスの首飾りが揺れて小さな音をたてた。