銀棺の一角獣
「わたしたちが勝利をおさめるためには、ディレイニー国王に憑いた魔を払わなければなりません」
しんと静まりかえって兵士たちはアルティナを見つめる。
彼らの目には、勝利の女神が降臨したように見えた――それはティレルが狙った効果でもある。
「ルドヴィク――これへ」
アルティナはルドヴィクを手招きすると、その場に膝をつかせた。手にした扇で、彼の肩に触れる。それは騎士になるための儀式の再現だった。
「あなたを、女王の筆頭騎士に任じます。一角獣より授かり、わが祖先の思いのこもったその剣で――魔を打ち払いなさい」
「――女王陛下のために、命をかけてその任を果たすことでしょう」
死んでもらいたくない。けれど、それをこの場で口にすることはできなかった。口角を上げて、女王らしく微笑んで。
しんと静まりかえって兵士たちはアルティナを見つめる。
彼らの目には、勝利の女神が降臨したように見えた――それはティレルが狙った効果でもある。
「ルドヴィク――これへ」
アルティナはルドヴィクを手招きすると、その場に膝をつかせた。手にした扇で、彼の肩に触れる。それは騎士になるための儀式の再現だった。
「あなたを、女王の筆頭騎士に任じます。一角獣より授かり、わが祖先の思いのこもったその剣で――魔を打ち払いなさい」
「――女王陛下のために、命をかけてその任を果たすことでしょう」
死んでもらいたくない。けれど、それをこの場で口にすることはできなかった。口角を上げて、女王らしく微笑んで。