銀棺の一角獣
「行くわ! わたし――これ以上あの方の好きにさせるわけには――」
「待て」
ティレルの押しとどめる声も、アルティナには聞こえていなかった。アルティナは、ティレルの背に強引によじ登ると
「早く!」
と彼の耳元で喚く。
「アルティナ! 下りろ!」
「イヤよ! 行くの? 行かないの?」
激高したアルティナはティレルの耳元で喚くのをやめなかった。大声を上げ、鬣をひっぱり――観念したようにティレルは首をふる。
「わかった。――おまえを無事に連れ戻すのは至難の業になりそうだがな!」
しかたなさそうに言って、ティレルは全身に力をこめた。
「どうなっても知らないからな! 行くぞ」
ティレルの声にアルティナが同意すると、ティレルはそのまま城壁から無造作なほどの勢いで飛び降りた。
「待て」
ティレルの押しとどめる声も、アルティナには聞こえていなかった。アルティナは、ティレルの背に強引によじ登ると
「早く!」
と彼の耳元で喚く。
「アルティナ! 下りろ!」
「イヤよ! 行くの? 行かないの?」
激高したアルティナはティレルの耳元で喚くのをやめなかった。大声を上げ、鬣をひっぱり――観念したようにティレルは首をふる。
「わかった。――おまえを無事に連れ戻すのは至難の業になりそうだがな!」
しかたなさそうに言って、ティレルは全身に力をこめた。
「どうなっても知らないからな! 行くぞ」
ティレルの声にアルティナが同意すると、ティレルはそのまま城壁から無造作なほどの勢いで飛び降りた。