銀棺の一角獣
「ライディーア王国、アルティナ女王陛下!」
広間の扉に到達すると、アルティナはルドヴィクの腕から手を外した。扉の前を守っている兵士たちが扉を開くのと同時に、ゆっくりと歩き始める。
ティアラを載せた頭はまっすぐに。
視線は正面を見据えて。
耳だけはしっかりとすませていた。自分を見たディレイニー王国の貴族たちが、どう判断するのかを聞き取るために。
なんて幼い女王だろうと、貴族たちがささやき合うのが聞こえた。アルティナの美しさを賛美する声も。
一段高くなった場所に立っているライオールの前まで進み、アルティナは一礼した。
彼女を見たライオールは破顔する。そうしていても、肉食獣のような恐ろしさは隠すことができなくて、アルティナは背中に冷たいものが流れるのを感じないわけにはいかなかった。
「喪服とは違った美しさがあるな。アルティナ殿、こちらが我が息子キーランだ」
広間の扉に到達すると、アルティナはルドヴィクの腕から手を外した。扉の前を守っている兵士たちが扉を開くのと同時に、ゆっくりと歩き始める。
ティアラを載せた頭はまっすぐに。
視線は正面を見据えて。
耳だけはしっかりとすませていた。自分を見たディレイニー王国の貴族たちが、どう判断するのかを聞き取るために。
なんて幼い女王だろうと、貴族たちがささやき合うのが聞こえた。アルティナの美しさを賛美する声も。
一段高くなった場所に立っているライオールの前まで進み、アルティナは一礼した。
彼女を見たライオールは破顔する。そうしていても、肉食獣のような恐ろしさは隠すことができなくて、アルティナは背中に冷たいものが流れるのを感じないわけにはいかなかった。
「喪服とは違った美しさがあるな。アルティナ殿、こちらが我が息子キーランだ」